MRSA検査は必要?
MRSAとはメチシリン耐性黄色ブドウ球菌の英語略名です。
黄色ブドウ球菌は皮膚に存在するありふれた菌ですが、その中でメチシリンなどの抗生剤に耐性を持ったものをMRSAと呼んでいます。

(www.cdc.gov/antimicrobial-resistance/data-research/threats/index.html)
MRSA自体は感染力が強いわけではなく感染を起こした場合でも通常の治療で治癒しますので、それ自体手術に影響があるものではありません。
MRSAが問題となるのは入院中に他の免疫力の低い患者さんに移してしまうリスクがある場合ですので、日帰り手術では一般的な感染防御を守っていれば十分です。
逆にMRSAを減らそうとして抗生剤投与や塗り薬を使用すると、かえって複雑な耐性を持った菌を発生させてしまう可能性がありますので避けた方が良いでしょう。
以上のことから術前に検査で調べる意義は薄く、またMRSA陽性でもそのまま手術は問題なく可能です。
記事執筆医師プロフィール

アリエル美容クリニック 大宮院医師 / 技術指導医
阪野一世
- 福島県立医科大学 卒業
- 福島県立医科大学 形成外科入局
- 群馬県立がんセンター 形成外科
- 帝京大学病院 形成外科
- 静岡県立こども病院 形成外科
- 寿泉堂総合病院 形成外科 医長
- 大手美容外科 院長
- アリエル美容クリニック大宮院