糸リフトのデメリットは?メリットや向き・不向きな人の特徴も解説
監修医師プロフィール
アリエル美容クリニック 院長/医師
鈴木桂介
- 帝京大学医学部医学科 卒業
- 順天堂大学練馬病院
- 越谷市立病院
- 都立大塚病院
- 大手美容クリニック 川越院院長
- アリエル美容クリニック開業
顔のたるみやシワに悩み、糸リフト施術を検討している人は少なくありません。一方で糸リフトのことをよく知らず、「思いがけないデメリットがあるのでは?」と考えて施術に二の足を踏んでいる人も多いでしょう。
本記事では糸リフトのデメリットだけでなく、メリットやどんな人に向いているかなども併せて解説します。自分にとって糸リフトは合っているのかどうかの参考にしてください。
糸リフトとは?
糸リフトとは美容外科クリニックで行われる施術のひとつであり、顔に糸を埋めて皮膚を持ち上げるというものです。一般的なクリニックではこめかみから頬にかけて放射状に糸を施し引っ張り上げます。しかし当クリニックでは院長独自の施術として、糸の本数を増やし皮膚を全体的に持ち上げるような形で施術を行います。
糸の本数が増えると聞くと不安に感じられる方もいますが、一般的な方法よりもかえって術後の状態が良く、より自然な仕上がりになります。
顔がたるむとどうなる?
糸リフト施術を受ける人は顔のたるみに悩む人ですが、そもそも顔がたるむとどうなるのでしょうか。一般的には、以下のようなデメリットが生じます。
- 老けた印象を与える
- 疲れて見える
- 目元が暗く見えたり、目が小さく見える
- 顔が大きいような印象を与える
顔のたるみの原因は、睡眠不足のような生活習慣や加齢による筋肉の衰えなどさまざまです。誰であっても年齢と共に、多かれ少なかれ顔のたるみやシワは発生するものと捉えて良いでしょう。それを改善するのが、糸リフトです。
糸リフトの効果
糸リフトを行うと、主に以下のような効果があります。
- 顔のたるみ改善
- 小顔効果
- Vラインの強調
- 肌質改善
たるみだけでなくさまざまな効果があり、術後も比較的軽度のダメージで済むのが糸リフト施術の魅力です。
たるみの改善
糸リフトを施すと、皮膚が持ち上げられ顔のたるみが改善します。老けた印象や疲れているような印象は軽減され、若々しい印象のフェイスラインにすることができます。
小顔効果
糸リフトには小顔の効果もあります。施術を受けることによりフェイスラインが引き締まり、たるんでいるときの顔と比べて顔が小さくなったような印象を与えることができるのです。
引き締まると言っても数mmのことですが、顔の印象はたった数mmで大きく変わります。
Vラインの強調
糸リフトで皮膚のたるみが持ち上げられ、引き締められるとあごのVラインが強調されます。単純に小さい顔という印象になるだけではなく、よりシャープなフェイスラインになり、施術前と比べて痩せたような印象を与えられます。
ただし、元々あごが目立っていて気になるという人には逆効果のこともあるため、注意が必要です。
肌質改善
糸リフトは肌質改善の効果もあります。糸を埋め込むと肌は施術の傷を「ダメージ」と認識し、修復しようと活性化するため、結果的に肌質が良くなるのです。糸リフトがたるみだけでなく、シワに対しても効果があるのはこのためです。
糸リフトのメリット
たるみやシワの改善に伴い、糸リフト施術を選択することには、以下のようなメリットがあります。
- 半永久的なたるみ予防持続効果
- 傷跡が目立ちにくい
- 効果の発現が早い
糸リフトだけでなく皮膚切開を伴う施術でもたるみは改善できますが、糸リフトとまったく同様のメリットがあるわけではありません。
半永久的なたるみ予防持続効果
糸リフトには、半永久的な持続効果があります。施術で顔に埋め込まれる糸には、最終的に人体と同化する吸収性のものと、糸として残る非吸収性のものがありますが、どちらであっても効果は続きます。
非吸収性の糸は糸として残り続けるため、効果が持続するイメージを掴みやすいでしょう。一方吸収性の糸は最後には消えるため、効果も消えると思われがちですがそれは誤解です。実際は糸が無くなっても、埋め込まれた糸の周りに生まれる肌の繊維が残り続けます。そのため吸収性の糸であっても、糸リフトをしない場合と比較するとフェイスアップの効果が見られます。
傷跡が目立ちにくい
切開を伴う施術と比較して傷跡が目立たないのも、糸リフトのメリットです。実際に糸リフトを行った後、傷跡は顔の横側に点のような傷が残るだけになります。
施術直後であっても髪が被さればわからない程度である他、ずっとそのままというわけではなく回復すれば傷はなくなります。
効果の発現が早い
糸リフトは、施術から効果の発現が早いというメリットもあります。切開を伴う施術は術後から傷が目立たなくなるのを待つと、それなりに時間がかかってしまうものです。しかし糸リフトの場合は傷が小さいため、施術から顔を通常通り出せるようになるまでが短く、たるみの軽減を比較的早く実感することができます。
糸リフトのデメリット
糸リフトにはメリットだけでなくデメリットもあります。具体的には以下の通りです。
- 切開を伴う施術に比べて効果が低い
- 同じ施術を繰り返す必要がある場合も
- 糸によっては感染症のリスクがある
- 施術医の腕によっては術後が悪くなることも
切開を伴う施術に比べて、一概にどちらが良いと言うことはできません。重要なのは、自分にとってどちらが適しているのかということです。
切開を伴う施術に比べると効果が低い
糸リフトは切開を伴う施術に比べると、やや効果が低い場合があります。傷も小さく比較的短時間で受けられる施術ではありますが、その分リフトアップ効果も劇的に大きいというわけではありません。
状態によりますがあまりに顔のたるみが強い場合、糸リフトよりも切開をした方が良いと勧められるケースもあります。
同じ施術を繰り返す場合も
糸リフトの効果は半永久的に持続しますが、あくまで「半」永久的にという前提でのことです。糸を埋めると、吸収性であっても肌の繊維がその後のたるみを軽減してくれるのは事実です。しかし一方で施術直後のようなフェイスラインや顔のハリが、100%ずっと持続するというわけでもありません。
糸リフトをしない場合と比較して良い状態とは言え、年齢と共に顔のたるみはまた徐々に発現し始めます。程度によっては再度糸リフト施術を行ったり、切開を伴う施術になってしまうこともあるでしょう。
糸の種類によっては感染症のリスクがある
施術の際使用される糸によっては、感染症のリスクがあります。非吸収性の糸は一度埋め込まれると、ずっと糸として肌の中に残り続けるため、感染症の原因になるケースがあるのです。
なお吸収性の糸の場合は、最終的に人体に溶け込むため感染症のリスクはほぼありません。また近年は、非吸収性の糸が使用されるケースは減少傾向にあります。
施術医の腕によっては術後が悪くなる
糸リフト施術に限ったことではありませんが、施術した人間の腕によっては術後が悪くなることがあります。傷の治りが遅くなるというわけではなく、糸を入れた跡が凹凸となって皮膚の表面に表れてしまったり、ひきつれが生じてしまったりという事態を引き起こします。
そのため、施術は信頼できるクリニックにて行いましょう。
糸リフトには向き・不向きがある
糸リフトは適している人と適していない人がおり、万人に対して最善の施術と言うわけではありません。不向きなのに糸リフトを繰り返すと思ったほどの効果が出ない場合もありますし、糸リフトが適しているのに他の施術ばかり行うのも良いことではありません。
そのため、まずは自分が糸リフトに適しているのかどうかを確認することが重要です。
糸リフトに適している人
糸リフトが適しているのは、下記に当てはまる人です。
- 皮膚が柔らかい
- 皮下脂肪が多すぎず少なすぎず、適性である
- たるみがそれほど酷くない
皮膚の柔らかさや皮下脂肪の多さによって、糸の埋め込みやすさや負担が変わってきます。また、たるみがあまりに強い場合は糸ではカバーしきれないため、軽度のたるみの段階で糸リフトを施した方が良いでしょう。
糸リフトが適さない人
上記と逆に糸リフトが適さないのは、下記に当てはまる人です。
- 皮膚が固い
- 皮下脂肪が多すぎる、または少なすぎる
- たるみが強く、糸でカバーできない
- あごが目立つ骨格であり、コンプレックスである
皮膚が固かったり、皮下脂肪の量が極端に多かったり少なかったりすると、糸が上手く埋められなかったり、糸が有効に働かなかったりということが起こります。また、あごが目立つ人は糸リフトを行うとVラインが強調され、より目立つ結果になってしまいます。
まとめ
糸リフトは確かにデメリットもありますが、適している人にとってはメリットが多く、軽度の傷で皮膚のたるみを改善できる施術です。信頼できるクリニックで実績のある医師に施術してもらうことができれば、デメリットの多くは軽減されるため心配しすぎることはありません。
もしもクリニック選びに迷われた際は、当クリニックにお越しください。丁寧なカウンセリングと確かな施術で、満足いただける結果に仕上げます