糸リフトのダウンタイムの期間と症状 – 適切な過ごし方で早期回復を目指そう
監修医師プロフィール
アリエル美容クリニック 院長/医師
鈴木桂介
- 帝京大学医学部医学科 卒業
- 順天堂大学練馬病院
- 越谷市立病院
- 都立大塚病院
- 大手美容クリニック 川越院院長
- アリエル美容クリニック開業
「糸リフトを受けたいけれど、ダウンタイムは何日くらいなんだろう」と気になっている方はいませんか?
糸リフトのダウンタイムは、1〜3日と言われています。
しかし術後の適切な過ごし方を知っていなければ、症状を悪化させてしまうことも。
この記事ではダウンタイムの症状や正しい過ごし方などを解説します。
糸リフトの特徴と効果
糸リフトは、特殊な糸を皮下に挿入して肌を引き上げ、リフトアップ効果を得る施術です。
この施術は、メスを使わずにフェイスリフトができるため、ダウンタイムが短く、自然な仕上がりが特徴です。
糸の種類には吸収性と非吸収性があり、吸収性の糸は時間とともに体内に吸収されるため、定期的なメンテナンスが必要です。
効果はリフトアップだけでなく、コラーゲンの生成を促進し、肌のハリや弾力を向上させる効果もあります。
糸リフトの種類と施術方法
溶ける糸と溶けない糸の2種類あります。
溶ける糸は、PCLやPDOなどが当てはまります。皮下組織に入れると6〜36ヶ月後には体内に溶けてしまうのです。
溶けない糸よりも持続力は低くなりますが、最近ではコラーゲンやエラスチンの生成を促すことで、溶けない糸と同じくらいの効果が得られるものも開発されています。
対して溶けない糸は、ポリエステルやシリコンで、いずれも安全性が高い素材です。
溶けない糸は、効果が持続する時間が長い傾向にあります。しかしひきつると修正しづらく、時間が経つと糸が浮き出ることがあります。
そのため、溶ける糸と溶けない糸を比較した上で、慎重に選ぶ必要があるため注意してください。
糸リフトのダウンタイムの期間
糸リフトのダウンタイムは、施術直後から約1ヶ月を目安に徐々に回復します。
施術直後から1週間は腫れや内出血が最も顕著に現れる時期です。この期間中は冷却パックを使って腫れを軽減し、安静に過ごすことが推奨されます。1週間から2週間目には腫れやむくみが減少し、内出血も目立たなくなりますが、まだ完全には回復していないため、無理をせず過ごすことが重要です。
3週目以降はほとんどの症状が改善し、顔の引き上げ効果が安定してきます。
完全な仕上がりを見るには約1ヶ月程度かかりますが、個人差があるため、医師との定期的なフォローアップが重要です。この時期からは通常のスキンケアやメイクも問題なく行えるようになります。
施術直後~1週間目の変化
糸リフト施術直後は、顔に腫れやむくみ、軽い痛みが現れることが一般的です。
これらの症状は通常、施術後1週間以内に徐々に改善します。腫れやむくみを抑えるためには、患部を冷やすことが効果的です。
また、内出血が見られる場合もありますが、時間とともに治癒していきます。施術後は安静に過ごし、激しい運動や飲酒を控えることが重要です。
1週間~2週間目の変化
施術から1週間が経過すると、腫れやむくみがかなり軽減され、日常生活に支障が少なくなります。
ただし、完全に症状が消えるまでにはもう少し時間がかかることがあります。
内出血が残っている場合は、引き続き患部を冷やすなどのケアを行いましょう。痛みや違和感もこの時期にはほとんど消えますが、まだ完全ではないため、無理をせずに過ごすことが大切です。
3週目以降の変化と完成形までの目安
3週目以降になると、ほとんどの症状が改善し、顔の引き上げ効果が安定してきます。
この時期には、肌のコラーゲン生成が促進され、リフトアップ効果がより明確に現れます。
最終的な仕上がりを見るには約1ヶ月程度かかりますが、個人差があるため、医師との定期的なフォローアップが重要です。この時期からは、通常のスキンケアやメイクも問題なく行えるようになります。
糸リフトのダウンタイムが長引く原因
糸リフトのダウンタイムが長引く原因には、いくつかの要因があります。
まず、強い糸の引き上げによる影響です。過度に強い引き上げは皮膚や組織にストレスを与え、腫れや内出血が長引く原因となります。また、術後の注意事項を守らないことも回復を遅らせる要因です。
例えば、患部に触れたり、刺激を与えることで感染のリスクが高まり、傷の治癒が遅れることがあります。
さらに、飲酒や激しい運動など血行を促進する行動も、腫れや内出血を悪化させる可能性があります。
口を大きく開ける動作も、糸や皮膚に負担をかけるため、術後は控えることが望ましいです。これらの要因を避けることで、ダウンタイムを短縮し、スムーズな回復を促進することができます。
強い糸の引き上げによる影響
糸リフトの施術では、強く引き上げすぎると皮膚や組織に過度なストレスがかかり、腫れや内出血、痛みが長引く原因となります。
適切な力加減で施術を行うことが重要であり、経験豊富な医師による施術が推奨されます。また、術後のケアを適切に行わないと、回復が遅れることがあります。
術後の注意事項を守らなかった場合
糸リフトの術後に医師の指示する注意事項を守らなかった場合、ダウンタイムが長引くリスクが高まります。
例えば、患部に触れたり、強くこすったりすることで、感染のリスクが増加し、治癒が遅れる原因となります。
感染が発生すると、腫れや痛みが長引くだけでなく、傷跡が残る可能性もあります。また、血行を促進する行動、例えば飲酒や激しい運動を行うと、内出血や腫れが悪化することがあります。
これらの行動は、施術後1〜2週間は特に避けるべきです。さらに、口を大きく開けることによる負担も見逃せません。
大きく口を開ける動作は、糸や皮膚にストレスを与え、引きつれ感や違和感を引き起こす可能性があります。
これらの注意事項を守らないと、回復期間が延びるだけでなく、最終的な仕上がりにも悪影響を及ぼすことがあります。
医師の指示をしっかりと守り、適切なケアを行うことで、スムーズな回復と理想的なリフトアップ効果を得ることができます。
患部への接触や刺激
術後は患部に触れたり、強くこすったりすることは避けるべきです。触れることで感染のリスクが高まり、傷の治癒が遅れることがあります。また、刺激を与えることで内出血や腫れが悪化する可能性があります。顔を洗う際も、優しく行いましょう。
血行を促進する行動(飲酒、激しい運動など)
飲酒や激しい運動は血行を促進し、腫れや内出血を悪化させる原因となります。施術後1〜2週間は、飲酒や激しい運動を避けることが重要です。軽いウォーキングなど、穏やかな運動は問題ありませんが、激しい運動は控えるべきです
口を大きく開けることによる負担
口を大きく開ける動作は、顔の筋肉や糸に負担をかけるため、術後は控えるようにしましょう。大きな口を開けて笑う、あくびをする、硬い食べ物を噛むなどの行動は避けることが望ましいです。食事は柔らかいものを選び、口の開閉を最小限に抑えると良いでしょう。
糸リフトのダウンタイム中の主な症状
よく見られる症状は、以下の4つです。
- 腫れ・むくみ
- 内出血・痛み
- 違和感・引きつれ感
- 口の開きにくさ
それぞれどのような症状なのか詳しく見ていきましょう。
腫れ・むくみ
施術をすると、腫れてしまうことがあります。
しかし腫れは軽度なものです。
およそ1〜3日程度で落ち着いて来るでしょう。長くても1週間でほとんど治ります。
それ以上長引く場合は医師に相談してみましょう。
内出血・痛み
手術では、糸の挿入部分に内出血が起こる可能性があります。内出血は、メイクで隠せる程度のため、目立つものではありません。
一時的な症状のため、慌てずにまずは様子を見るようにしましょう。
違和感・引きつれ感
手術を受けると、不自然な引きつれを起こすことがあります。糸リフトは、皮膚を引き上げる施術です。
そのため術後しばらくは皮膚が引きつれている感覚があります。
およそ1週間程度で馴染んでくるでしょう。
口の開きにくさ
口の開きにくさや違和感を感じることもあります。違和感の理由は、糸リフトを入れたことに慣れていないためです。
1週間程度すれば馴染むため、様子を見てください。違和感が改善されない場合は医師に相談しましょう。
糸リフトのダウンタイムを快適に過ごすためのポイント
手術を受けた後の過ごし方を紹介します。
- 患部を冷やす
- 顔に触れない・刺激を避ける
- マッサージやハイフを避ける
- 口を大きく動かさない
- 飲酒・喫煙・激しい運動を控える
- 仰向けで寝る
上記6つの行動はできるだけ避けて、症状を悪化させないようにしましょう。
患部を冷やす
糸リフト後の腫れやむくみを軽減するためには、患部を冷やすことが効果的です。
冷却パックや氷嚢を使って、施術直後から数日間、1日数回にわたり冷やすと良いでしょう。
冷却は、腫れや内出血を抑えるだけでなく、痛みを軽減する効果もあります。ただし、冷やしすぎると皮膚にダメージを与えることがあるため、適度な冷却を心がけてください。
顔に触れない・刺激を避ける
糸リフトのダウンタイム中に顔に触れないようにしましょう。
むやみに顔に触れてしまうと痛みや糸のズレなどが発生してしまう恐れがあります。
触ってしまう癖がある人は多いですが、糸リフトを受けた一定期間は触らないように我慢しましょう。
マッサージやハイフを避ける
術後のマッサージやハイフを受けるのは避けてください。馴染む前に刺激を与えてしまうと、引きつれや痛み、糸のズレなどを引き起こす可能性があります。
糸リフトは馴染むまで1ヶ月かかるため、その期間はマッサージやハイフは避けるようにしてください。
口を大きく動かさない
無理に口を大きく開けるのは止めましょう。無理に口を開けると、細胞組織に引っかかっていたコグが外れてしまいます。
あくびや食事をする際には、注意しながら過ごしてください。また歯医者は口を大きく開く必要があるため、術後すぐに行くのは避けましょう。
飲酒・喫煙・激しい運動を控える
飲酒も避けるようにしましょう。飲酒はアルコール成分が血管に作用して膨張させ、血行を促進してしまいます。
腫れることはもちろん、内出血につながることも。医師の注意点をよく聞いて、飲酒の許可が降りた日から楽しむようにしてください。
仰向けで寝る
糸リフトの施術後は、仰向けで寝ることが推奨されます。横向きやうつ伏せで寝ると、顔に圧力がかかり、施術部位に負担をかけることがあります。
特に施術直後は、糸が安定していないため、寝る姿勢に気を付けることが重要です。
仰向けで寝ることで、腫れやむくみの悪化を防ぎ、リフト効果を保つことができます。
頭を少し高めにして寝ると、血液の流れが良くなり、腫れを軽減する効果も期待できます。仰向けでの睡眠を心がけることで、快適にダウンタイムを過ごすことができるでしょう。
糸リフトのダウンタイムを最小限に抑える方法
糸リフトのダウンタイムを最小限に抑えるためには、いくつかのポイントがあります。
まず、経験豊富な医師による施術を受けることが重要です。熟練した医師は、最適な糸の種類や挿入位置を選定し、腫れや内出血などの副作用を最小限に抑え、自然な仕上がりを実現します。
次に、術後の注意事項を守ることが大切です。医師から指示された注意事項には、患部を冷やすこと、顔に触れないこと、飲酒や激しい運動を避けることなどが含まれます。
これらの指示を守ることで、腫れや内出血のリスクを減らし、回復を早めることができます。
最後に、違和感がある場合は早めに医師に相談することが推奨されます。
異常を感じた場合、放置すると症状が悪化する可能性があるため、迅速に医師の診察を受けるべきです。定期的なフォローアップも大切で、安心して回復を進めるための重要なステップです。
経験豊富な医師による施術を受ける
糸リフトのダウンタイムを最小限に抑えるためには、経験豊富な医師による施術を受けることが重要です。
熟練した医師は、最適な糸の種類や挿入位置を選定し、患者の顔の構造や希望に合わせた施術を行います。
これにより、腫れや内出血などの副作用を最小限に抑え、より自然な仕上がりを実現できます。信頼できるクリニックでカウンセリングを受け、医師の実績や施術の方法をしっかり確認することが大切です。
術後の注意事項を守る
術後の注意事項を守ることは、ダウンタイムを短縮し、スムーズな回復を促進するために非常に重要です。
医師から指示された注意事項には、患部を冷やすこと、顔に触れないこと、飲酒や激しい運動を避けることなどがあります。
これらの指示を守ることで、腫れや内出血のリスクを減らし、回復を早めることができます。
また、口を大きく動かさないことも重要なポイントです。施術後のケアを怠らずに行うことで、効果を最大限に引き出すことができます。
違和感がある場合は早めに医師に相談する
糸リフト後に違和感や不快感がある場合は、早めに医師に相談することが大切です。
異常を感じた場合、放置すると症状が悪化する可能性があります。
特に、痛みや腫れが強くなる、感染の兆候がある場合は、迅速に医師の診察を受けるべきです。
医師に相談することで、適切な対処法を指示してもらい、早期回復を目指すことができます。定期的なフォローアップを受けることも、安心して回復を進めるために重要です。
糸リフトの効果を高める併用施術
吸引との組み合わせが挙げられます。糸リフトと脂肪吸引を組み合わせることで、フェイスラインや顎下の脂肪を取り除き、よりシャープな顔の輪郭を実現します。
脂肪吸引によって余分な脂肪を除去し、リフトアップ効果を強化することができます。
次に、ハイフ(高強度焦点式超音波)やウルセラとの併用も有効です。ハイフは皮膚の深部に熱を加えることでコラーゲンの生成を促進し、肌の引き締め効果を得る施術です。
糸リフトとハイフを併用することで、即時的なリフトアップ効果と長期的な肌の引き締め効果を両立することができます。
この併用施術は、特にたるみが気になる部分に対して効果的であり、持続的なリフト効果を実感することができます。併用施術を検討する際は、医師と相談し、自分に最適な組み合わせを見つけることが重要です。
脂肪吸引との組み合わせ
糸リフトと脂肪吸引を組み合わせることで、顔の輪郭をよりシャープに整えることが可能です。
脂肪吸引は、余分な脂肪を除去し、顔全体の引き締め効果を高めます。
特に、フェイスラインや顎下の脂肪を取り除くことで、糸リフトのリフトアップ効果をさらに強調することができます。この併用施術により、顔全体のバランスが整い、若々しい印象を持続させることができます。
ハイフ(ウルセラ)との組み合わせ
ハイフ(高強度焦点式超音波)やウルセラとの組み合わせも、糸リフトの効果を高めるために有効です。
ハイフは、皮膚の深部に熱を加えることでコラーゲンの生成を促進し、肌の引き締め効果を得る施術です。
糸リフトとハイフを併用することで、即時的なリフトアップ効果と長期的な肌の引き締め効果を両立することができます。この併用施術は、特にたるみが気になる部分に対して効果的であり、持続的なリフト効果を実感することができます。
まとめ
糸リフトは、顔の皮下組織に特殊な糸を入れてリフトアップができる手術です。
使われる糸は溶けるものと溶けないものがあり、それぞれの特徴を知って自分に合ったものを使う必要があります。
ダウンタイムは、1〜3日程度です。内出血は、2週間〜1ヶ月で治まってきます。手術後の過ごし方も参考にすると、症状が抑えられるでしょう。
手術を受けようか悩んでいる方は、よくある質問も参考にしながら検討してみてください。
アリエル美容クリニックでは、糸リフトを受けられます。
痛みと腫れを抑える施術をしてくれるため、長期的な休みが取れない方でも安心して受けられます。
手術に不安がある方は「お問い合わせ」からご相談ください。