しわができる原因を知りたい!いますぐできるトレーニングや治療法を紹介
監修医師プロフィール
アリエル美容クリニック 院長/医師
鈴木桂介
- 帝京大学医学部医学科 卒業
- 順天堂大学練馬病院
- 越谷市立病院
- 都立大塚病院
- 大手美容クリニック 川越院院長
- アリエル美容クリニック開業
最近、しわが気になってきたので改善したいと考える人もいるでしょう。しわの改善には、しわの原因と種類を理解し、それに合わせた対策が必要です。
本記事では、しわの原因と種類について詳しく解説したうえで、しわへの対策と治療法を紹介しています。しわ治療についてのよくある質問もまとめているので、しわを改善したい人はぜひ参考にしてみてください。
しわができる原因は4つ
しわの原因を理解し、それぞれに合った対策や治療法を選択すると効果が出やすくなるため、しわ改善を目指すなら重要です。
しわができる原因を以下に4つご紹介します。
- 加齢
- 紫外線
- 乾燥
- 表情の作り方
それぞれ詳しく解説します。
加齢
加齢によって肌の土台のエラスチンやコラーゲン、ヒアルロン酸が減少すると、肌がたるみやすくなるためしわができやすくなります。
肌のハリや弾力にかかわる3つの成分の役割は以下の通りです。
- コラーゲン:真皮の主成分で、肌のハリに影響する
- エラスチン:コラーゲン同士を結びつけ、弾力を与える
- ヒアルロン酸:上の二つの成分の隙間を埋め、水分を補充し潤いを与える
加齢の影響で、コラーゲンやエラスチンが減少すると肌のハリや弾力がなくなり、しわができやすくなります。
加齢とともにコラーゲンやエラスチンの生成を促す女性ホルモンの減少が原因の1つといわれています。
紫外線
紫外線によるしわへの影響は「光老化」とも呼ばれ。シミや乾燥だけでなく、しわにも影響を与える肌の大敵です。
紫外線によるダメージは、コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などの肌の土台の成分を変性させるため、ハリや弾力が減少させます。
また、真皮に存在する線維芽細胞も損傷させ細胞の数が減少するので、コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸の生産能力が低下します。
ハリや弾力を与える成分の減少と、生産能力の低下から、深いしわや小じわが多数刻まれやすい肌になるでしょう。
紫外線は肌に乾燥も与えるので、注意が必要です。
乾燥
表皮の乾燥によって肌表面の角質層がはがれて隙間が生じ、水分が逃げる影響で肌にしわができます。
気温や湿度変化の影響で、肌の水分が減少し乾燥します。
また、紫外線によるダメージも肌の乾燥の原因です。
紫外線のダメージで表皮は再生を強制させられ、表皮のバリア機能が低下するため、表面の水分量が減り乾燥が起こります。
表情の作り方
表情の作り方もしわの原因です。
何気ない表情でも、同じ動作を繰り返し皮膚にしわを繰り返し刻み込むとしわは深くなります。
眉をひそめたり、目を大きく見開いたりする何気ないクセでもしわの原因です。
表情のクセは気付きにくいですが、しわが深くなっている際は原因になっている可能性があるので心当たりがある方は注意しましょう。
しわには4つの種類がある
しわには4つの種類があり、それぞれしわができる原因や特徴が異なります。
しわの種類への理解は、対策や治療法を選択するのに重要です。
しわの4つの種類を以下にご紹介します。
- ちりめんじわ
- 構造じわ
- たるみじわ
- 表情じわ
それぞれ解説します。
ちりめんじわ
しわのなかでも比較的軽いしわで、「小じわ」とも呼ばれ、表面的なしわを指します。
ちりめんじわと呼ばれるのは、細かいしわが集まっている様子がちりめん生地に似ているからです。
とくに、目尻や目元からあらわれやすいといわれています。
皮膚の乾燥によって表皮に一時的にできるしわで、若い年代の方であれば、弾力やハリで戻る場合もあるでしょう。
しかし、加齢や長期間の乾燥などで肌の弾力やハリが低下すると、ちりめんじわは戻りにくくなります。
軽いしわなので、スキンケアやエイジングケア化粧品などで改善できる可能性が高いでしょう。
構造じわ
構造じわは「大じわ」「真皮じわ」とも呼ばれ、表面的ではなく肌の構造自体に深く刻み込まれるしわです。
肌の構造を支える成分のコラーゲンやエラスチンが、加齢や紫外線などの影響でダメージを受け、構造を保てなくなってしわができます。
目の下や額などにあらわれるしわで、ちりめんじわ、表情じわ、構造じわと進行する場合もああるので、早めの対処が有効です。
ちりめんじわとは違い、スキンケアやエイジングケア化粧品だけでは改善が難しいとされています。
たるみじわ
たるみじわは、肌のたるみによって起こるしわです。
脂肪組織の減少や位置の移動などにより皮膚が重力によってたるむため影ができたように見えます。
ほうれい線やマリオネットライン、ゴルゴラインなどがたるみが原因で起こるしわです。
表情が険しく見えたり、老けた印象に見えるので気になる方もいるでしょう。
たるみが強い場合はセルフケアでの改善は難しいといわれています。
治療が効果的なので検討してみましょう。
表情じわ
表情じわは表情の変化で皮膚が繰り返し癖付けさせられるために起こるしわです。
怒ったり、笑ったりした際にくり返して表情が動くとしわが癖付けされます。
若いころは肌のハリや弾力があるので表情じわは着きにくいですが、老化と共にハリや弾力は失われていくので表情じわはできやすくなります。
たとえば、おでこや眉間、顎などが表情じわができやすい部位です。
表情を作る筋肉のはたらきによるのでセルフケアでは改善が難しいでしょう。
今すぐできる!しわの対処法
しわへの対処法はセルフケアでできるものもあります。
しわの原因や種類に合わせて行うとより効果を期待できるでしょう。
しわの状態が改善しなくとも今の状態からの悪化を防げる可能性もあります。
今すぐにできる、しわの対処法を以下に4つご紹介します。
- 保湿
- 保紫外線対策
- 保生活習慣の見直し
- 保禁煙
それぞれ解説します。
保湿
保湿はちりめんじわに対してとくに有効なセルフケアです。
ちりめんじわが表皮と呼ばれる皮膚の浅い位置で起こるしわで、肌の表面のキメを整えれば改善できる場合が多いからです。
「しわ改善化粧品」と呼ばれ「ニールワン」「レチノール」「ナイアシンアミド」などが含まれる化粧品はとくにしわ改善効果が期待できます。
肌のハリや弾力を改善し、ちりめんじわの改善が期待できます。
保湿成分の入った乳液やクリームでも軽度な方であればちりめんじわを改善できるでしょう。
しわ改善化粧品であれば改善できる可能性は高くなりますが、費用も高くなりがちなので、自分に合った方法を検討しましょう。
一方で、乾燥以外が原因のしわに対して効果があるとはいえません。
紫外線対策
紫外線対策をすると、真皮へのダメージによるハリや弾力の低下と表皮へのダメージによる乾燥を防げます。
いかにして皮膚に紫外線を当てないかが重要になるので、日焼け止めを使ったり、長時間外出しないなどが対策として効果が期待できます。
効果が日に焼けなかった程度しかわかりませんが、若いころからの日焼け止めはしわを防ぐために重要です。
日焼け止めは強さや肌への馴染みやすさ、落ちにくさなどさまざまな種類が販売されています。
紫外線対策を続けるのが重要なので、使いやすくて自分のライフスタイルに合わせて日焼け止めを購入すると良いでしょう。
生活習慣の見直し
睡眠と食生活を見直すとしわの対策につながります。
規則正しい生活、バランスの取れた食事が重要です。
肌の再生は睡眠時に分泌される成長ホルモンで促進されます。
質の高い睡眠と十分な睡眠時間で肌の回復力をアップさせるとしわに対して有効です。
また、食生活は肌の老化予防とダメージを軽減させるビタミンA・C・Eや、肌の構造を生成するたんぱく質を摂取するといいでしょう。
それぞれの栄養素が多く含まれる食品は以下の表の通りです。
栄養素 | 代表的な食品 |
---|---|
ビタミンA | レバー、ウナギ、緑黄色野菜 |
ビタミンC | 野菜類、フルーツ類 |
ビタミンE | かぼちゃ、めかじき、アーモンド |
たんぱく質 | 肉類、魚類、大豆食品 |
禁煙
スモーカーフェイスと呼ばれる特徴的な顔の様子があるように、たばこは肌に悪影響を与えます。
喫煙者と非喫煙者の双子を比べた調査では、喫煙者の方がしわが多かったという報告もあり、喫煙の肌への影響は明確です。
毛細血管の収縮による血流低下、卵巣機能への悪影響による女性ホルモン分の低下などから肌に影響を及ぼし、しわができやすくなります。
喫煙は心臓や肺などにも命にかかわるような悪影響を与えますが、依存性が高いのでなかなかやめられません。
まずは紙巻きたばこから、健康への悪影響が少ないとされる電子たばこに変更してみると良いでしょう。
たばこは受動喫煙でも影響が出ます。
身の回りに喫煙者がいる場合は協力を依頼するか、喫煙中は距離をおくと煙を吸わないので心がけると良いでしょう。
しわが気になるなら治療も検討しよう
治療を選択すれば、セルフケアでは改善が難しいしわでも改善できる可能性があります。
しわの治療法を以下に3つご紹介します。
- 医療ハイフ
- ヒアルロン酸
- ボトックス
- ダーマペンやフラクショナルレーザーなどのスキン治療
それぞれ解説します。
1.医療ハイフ
ハイフは、超音波で皮下の筋膜(SMAS層)を軽いやけどに近い状態にして、回復する際の収縮で引き締め効果を期待する施術法です。
肌のなかでも深い位置にある皮下の筋膜(SMAS層)に作用するので、しわの改善や引き締め効果が高いとされています。
ハイフの特徴は以下の通りです。
概要 | 施術部の筋膜(SMAS層)に引き締め効果が期待できる超音波を照射する |
---|---|
費用相場 | 5~10万円 |
副作用 | むくみ、水ぶくれ、やけどなど |
効果持続期間 | 6~12か月 |
ハイフは施術直後から高い引き締め効果を実感できる施術法です。
ダウンタイムの症状は赤みやわずかに腫れが出る程度で、直後からほとんどきになりません。気になったとしても2~3日程度で落ち着きます。
頬のコケを強調してしまうリスクがありますが、出力や当て方を変えて施術すれば解決可能です。
熟練の腕を持つクリニックで受けるのが重要といえます。
2.ヒアルロン酸
ヒアルロン酸は、肌の構造を担っている成分の1つで、注射するとボリュームアップやハリ・弾力の改善効果が期待できます。
ヒアルロン酸治療の特徴は以下の通りです。
概要 | 施術部位にハリや弾力、ボリュームアップ効果が期待できるヒアルロン酸を注射する |
---|---|
費用相場 | 3~8万円(製剤による) |
副作用 | 痛み、腫れ、内出血など |
効果持続期間 | 1~2年(製剤による) |
ヒアルロン酸注射は、注射直後から効果を実感できる施術法です。
数日はむくみが気になる可能性もありますが1週間程度で馴染みます。
また注入したヒアルロン酸は1~2年かけて徐々に体内に吸収されます。
万が一、肌が凸凹になってしまったり、ボリューム感が出すぎてしまったりした場合にはヒアロニダーゼを注射すればヒアルロン酸を分解できます。
メスを使わない注射のみの施術法なので、体への負担が少なくダウンタイムは数日~1週間程度。
施術時間も5~10分程度と日帰りで簡単に受けられる施術法です。
3.ボトックス
ボトックスは、ボツリヌス菌由来の筋肉の動きを抑える成分を注射する治療です。
筋肉の抑制するので、筋肉の動き由来のしわの抑制効果や、筋肉縮小によるボリュームダウン効果が期待できます。
ボトックス治療の特徴は以下の通りです。
概要 | 施術部位に筋肉の動きを抑制するボトックスを注射する |
---|---|
費用相場 | 1~3万円(施術部位による) |
副作用 | 違和感、引きつり感など |
効果持続期間 | 3~6か月 |
ボトックス注射は、注射後1~2週間程度から効果を実感できる施術法です。
3~4か月かけて徐々に効果が薄れてきてしまう施術法ですが、保険診療にも活用されていた歴史があり安全性が高い傾向があります。
万が一、筋肉の抑制効果が出すぎてしまっても時間と共に改善します。
メスを使わない施術法なので、体への負担が少なくダウンタイムは数日~1週間程度。
施術時間は数分程度と日帰りで簡単に受けられる施術法です。
しわ治療の症例写真
しわ治療についてのよくある質問
しわ治療のよくある質問を以下に4つご紹介します。
- 施術回数はどれくらい必要ですか?
- 20代から治療を行うと早いでしょうか?
- 治療後のメイクは可能ですか?
- 効果はどれくらい続きますか?
それぞれ解説します。
施術回数はどれくらい必要ですか?
施術回数は、選択した治療法や肌の状態によって変わります。
ボトックスやヒアルロン酸に関しては1度で大きな変化が出ることが利点です。
施術をして効果が気に入り、持続させたいのであれば継続して治療をしましょう。
しわへの施術は目立った症状を緩和しつつ、継続して施術することで進行を抑える効果を期待します。
そのため、1度施術すればよい治療ではないので長期的なプランを考慮しつつ施術を検討すると良いでしょう。
20代から治療を行うと早いでしょうか?
しわは個人差が出やすい症状です。
加齢はしわの原因の1つではありますが、それ以外にも生活環境や普段のクセ、遺伝などもしわの原因となるので実年齢は重要ではありません。
しわが気になりだした時点から相談すると的確なケアや治療を行えます。
早めの対策がしわの進行に強く影響するので、心配な方はカウンセリングからでも気軽に相談してみるといいでしょう。
治療後のメイクは可能ですか?
本記事でご紹介している、ハイフ・ヒアルロン酸・ボトックス・ダーマペン・フラクショナルレーザーの治療法であれば、メスを使わず、体への負担が少ない施術なので基本的には当日からメイク可能です。
注射の針の傷口は気を付ける必要があるので詳細は施術担当の医師に相談するのをおすすめします。
効果はどれくらい続きますか?
効果は施術方法や、施術部位、肌の状態によって個人差があります。
同じように効果が出ていても感じ方によっては効果が出ていないと感じる方もいるでしょう。
ハイフ・ヒアルロン酸・ボトックスの一般的な効果持続期間を以下の表にまとめます。
施術方法 | 効果持続期間 |
---|---|
ハイフ | 6〜12か月 |
ヒアルロン酸 | 1~2年 |
ボトックス | 3~6か月 |
※ダーマペンやフラクショナルレーザーは肌質そのものを本質的に改善する治療のため持続期間の掲載はしておりません
まとめ
しわができる原因は以下の4種類です。
- 加齢
- 紫外線
- 乾燥
- 表情の作り方
これらを原因とする以下の4種類のしわがあります。
- ちりめんじわ
- 構造じわ
- たるみじわ
- 表情じわ
ちりめんじわのような軽いしわであればセルフケアでの改善が期待できますが、しっかりと直したい場合は以下の3つの治療がおすすめです。
- ハイフ
- ヒアルロン酸
- ボトックス
- ダーマペンやフラクショナルレーザーなどのスキン治療
しわを治療で直したいのであれば、カウンセリングからでも相談してみてください。
アリエル美容クリニック大宮院ならば、コンシェルジュが対応し、医師とのカウンセリングにも同席します。
カウンセリングからアフターフォローまで一貫したしわ治療が可能なのでぜひ検討してみてください。