目の下のクマ取り治療は施術後何年もつの?治療法や持続期間を解説
監修医師プロフィール
アリエル美容クリニック 院長/医師
鈴木桂介
- 帝京大学医学部医学科 卒業
- 順天堂大学練馬病院
- 越谷市立病院
- 都立大塚病院
- 大手美容クリニック 川越院院長
- アリエル美容クリニック開業
目の下のクマにコンプレックスを持ち、クマ取りを行いたいという人は少なくありません。しかし美容整形施術でクマ取りを行ったとしても、何年持つのだろうかと心配を抱く人もまた多いでしょう。
せっかくお金と時間を割いてクマを取っても、すぐに元に戻るのでは解決したとは言えません。
本記事ではクマ取りの一般的な治療法から、具体的に何年もつのかなどを解説していきます。参考にして、クマ取りを行うかどうかの判断材料にしてください。
クマの基本知識と種類
クマとは、目の下にできる色の変化や影のことを指し、疲労感や老けた印象を与えることがあります。クマは、目元の血行不良やたるみ、皮膚の色素沈着などが原因で発生します。
クマの種類によって対策やケアが異なるため、正しい原因を理解することが重要です。
また、クマは、青クマ、茶クマ、黒クマ、赤クマなど、原因や特徴が異なるため、それぞれに適した対策が必要です。
生活習慣やスキンケアの改善を心がけながら、必要に応じて美容施術を検討することで、クマを効果的に改善することができます。
クマ取りとは
そもそもクマとは、目の周辺で周りの肌と色が変わっていたり、皮膚がたるんでいたりする部分の総称です。クマ取りとはこの変色やたるみを治療し、自然な見た目にすることです。
クリニックで行う美容整形の施術だけでなく、セルフケアでの治療もクマ取りの一種と言えます。
クマには種類がある
クマ取り治療には多様な方法があり、それぞれ効果の持続期間は異なります。
選ぶ施術によっては、効果が数ヶ月から数年続く場合もありますが、生活習慣やケアが影響を与えることもあります。以下では、主要なクマ取り治療法の効果と持続期間について解説します。
黒クマの特徴と原因
黒クマは一般的に目の周辺に発生する、黒く見えるクマのことです。原因は皮膚や脂肪のたるみであり、たるみの下に生じる影が黒いため黒クマと呼ばれます。
影であるため、手で皮膚を引っ張るなどして影ができないようにすると、簡単に消えてしまうのが黒クマの特徴です。また、当クリニックでクマに悩んでいる人の9割は黒クマに当てはまります。
青クマの特徴と原因
青クマは一般的に目の下に発生する、青く見えるクマのことです。青クマの原因は皮膚の下の血管が透けて見えていることであり、痩せていて皮膚下の脂肪の層が薄い人や、ストレスなどが原因で血色が悪い人に生じる場合が多いです。
皮膚を引っ張ると薄くなる他、皮膚を引っ張っても患部が皮膚と動かないことによっても判別できます。
茶クマの特徴と原因
茶クマは目の周辺に発生する、茶色い色素沈着のことです。皮膚を手で引っ張るなどした際、皮膚と一緒に動くと茶クマに該当します。
原因は日々のアイメイクをきちんと落としてせていないケースや、手などで目の周りに触れるくせがあり、肌が刺激を受け続けて変色するケースが挙げられます。
赤クマの特徴と原因
赤クマ(赤くま)は、目の下に赤っぽい色が現れる現象で、特に疲れやストレスを感じたときに目立ちやすいクマの一種です。
目の下の赤クマの主な原因は血行不良です。目元の皮膚が薄いため、目の下の血管が透けて見えやすくなり、特に血行が滞ると、血液中の酸素が不足して血液が暗く変色し、赤みや青みが目立つようになります。
クマ取り治療の種類と持続期間
クマ取り治療の効果を長続きさせるためには、アフターケアや生活習慣の見直しが欠かせません。特に、施術後のケアと日常生活での意識が、効果の持続に大きく影響します。
下眼瞼脱脂術の効果と持続期間
下眼瞼脱脂術は、目の下の脂肪を除去する手術で、長期間の効果が期待できます。一般的には3年から5年以上効果が持続するとされていますが、術後のケアや生活習慣により、効果が左右されることもあります。
脂肪注入の効果と持続期間
脂肪注入は、自分の脂肪を使って目の下のくぼみを埋める治療法です。
自然な仕上がりが特徴で、効果は1年以上持続することが多いですが、注入後のケアや個人差によって持続期間は変動します。
ヒアルロン酸注入の効果と持続期間
ヒアルロン酸注入は、即効性があり、手軽に受けられる治療法です。
しかし、効果の持続期間は6ヶ月から1年程度で、再注入が必要な場合も多く見られます。
サーマクールの効果と持続期間
サーマクールは、皮膚の引き締めを目的とした非侵襲的な治療法で、効果は1年から1年半程度持続します。
施術後のケアによっては、さらに効果を延ばすことも可能です。
脂肪溶解注射の効果と持続期間
脂肪溶解注射は、目の下の脂肪を減少させる方法で、数週間から数ヶ月で効果が現れます。
持続期間は半年から1年程度とされていますが、効果を持続させるためには複数回の施術が推奨されることがあります。
レーザー治療の効果と持続期間
レーザー治療は、肌のコラーゲン生成を促進することで、クマやたるみを改善します。
効果は1年から数年続くことが多いですが、施術後の適切なケアが必要です。施術の選択とアフターケアによって、効果の持続期間は大きく変わる可能性があります。
クマの種類別最適治療法
クマには種類があり、原因も治療法もさまざまであるため、治療の後何年もつのかもそれぞれ異なります。ただし人間の体のことであるため、どの方法であっても永遠に持続する保証があるというわけではありません。
黒クマに効果的な治療法
黒クマ取りは、原因のたるみが脂肪由来なのか皮膚由来なのかあるいはその両方なのかで治療法が変わります。脂肪である場合は、脂肪除去(脱脂)を行います。当クリニックの場合は、脱脂の後さらに脂肪注入を行います。脱脂に伴って生じるくぼみを抑え、自然なハリを戻すためです。
皮膚がたるんでいる場合、脂肪除去では解決にならないため、皮膚を切除してたるみを解消することになります。
青クマに効果的な治療法
治療する方法としては、セルフケアと美容施術の2種類があります。ただし生活習慣が改善されない場合、原因が消えないため青クマは取れません。そのため、いずれにしてもセルフケアは重要になります。
セルフケアでは目の周りの血行を良くするため、目の周辺を温めたりマッサージを行ったりします。ストレスや睡眠不足が原因の場合は、ストレス解消や十分な睡眠の確保も大切なポイントです。
当クリニックでの美容施術としては、レーザーやピーリングで目の周りに刺激を与えて血行を良くします。また、皮膚が薄い人向けにコラーゲンなどの注入治療も行います。
茶クマに効果的な治療法
当クリニックでは茶クマの治療として、レーザーで色素を除去する方法や、外用クリームなどで色素を除去する方法があります。ただしいずれにしても、一度で綺麗に除去できるわけではなく、回数を重ねて少しづつ薄くしていくことになります。
また、再発防止としてアイメイクをきちんと落としたり、目の周りの皮膚に刺激を与えないようにしなければなりません。施術で茶クマが薄くなったとしても、原因となる生活習慣が改善しなければ解消は難しいでしょう。
赤クマに効果的な治療法
赤クマを改善するためには、血行を良くすることが基本です。
温かいタオルを目元に当てて血行を促進することで、赤クマを軽減できます。
また、目元を温めることで、滞っていた血流が改善され、目元を優しくマッサージすることで血流を改善し、赤クマを予防することができます。ただし、強くこすらないように注意しましょう。
クマ取り効果を長持ちさせるポイント
クマ取り治療の効果を長続きさせるためには、アフターケアや生活習慣の見直しが欠かせません。
特に、施術後のケアと日常生活での意識が、効果の持続に大きく影響します。
適切なアフターケア
施術後の肌はデリケートな状態ですので、紫外線対策や保湿ケアが重要です。
紫外線によるダメージを避けるために、日焼け止めの使用や帽子の着用が推奨されます。
また、肌の乾燥を防ぐために、保湿成分を含むクリームを使うことも効果的です。クリニックの指示を守りながら、適切なアフターケアを行うことで、治療効果を最大限に引き出せます。
生活習慣の改善
睡眠の質や食生活の見直しも、クマの再発を防ぐために重要です。十分な睡眠を取ることで、血行が改善し、クマの発生を抑えます。
また、ビタミンや鉄分を多く含む食事を心がけることで、肌の健康を維持しやすくなります。
日常生活でのストレス管理も忘れずに行い、クマの再発リスクを減らす工夫をしましょう。
定期的なメンテナンス
クマ取り治療の効果を維持するためには、定期的なメンテナンスも欠かせません。ヒアルロン酸注入の場合、追加の施術を受けることで効果を延ばすことができます。
クリニックでの定期的なチェックアップや、自宅でのスキンケアを続けることで、効果を持続させることが可能です。
栄養管理とサプリメントの活用
体内からのケアも重要です。ビタミンCやE、コラーゲンなど、肌に良い栄養素を意識的に摂取することで、クマの再発を防ぎやすくなります。食事だけで補いきれない場合は、サプリメントを活用するのも一つの方法です。
栄養管理を意識することで、クマ取り施術の効果をより長く維持することが期待できます。
クマ取り治療の選び方
クマ取り治療を選ぶ際には、個人の状態やニーズに合わせた治療法を選ぶことが大切です。
クマの原因やタイプに応じた適切な治療法を選ぶことで、より効果的に悩みを解消することができます。
個人の状態に合わせた治療法選択
クマには青クマ、茶クマ、黒クマ、赤クマの4種類があり、それぞれに最適な治療法が異なります。
青クマは血行不良や皮膚の薄さが原因で、レーザー治療やヒアルロン酸注入が効果的です。茶クマは色素沈着が主な原因で、レーザー治療や漂白作用のあるクリームが推奨されます。黒クマは皮膚のたるみや影が原因で、下眼瞼脱脂術やサーマクールなどのリフトアップ治療が効果を発揮します。
赤クマは、血行を良くすることが基本です。温かいタオルを目元に当てて血行を促進することで、赤クマを軽減できます。
また、目元を温めることで、滞っていた血流が改善され、目元を優しくマッサージすることで血流を改善し、赤クマを予防することができます。ただし、強くこすらないように注意しましょう。
最適な治療法を選ぶためには、まず専門医の診断を受け、自分のクマのタイプを正確に把握することが重要です。診断結果をもとに、信頼できるクリニックで適切な治療法を選びましょう。治療効果やリスクを理解した上で、自分に合った治療法を選ぶことが、満足のいく結果を得るための鍵となります。
信頼できるクリニックの特徴
クマ取り治療を成功させるには、信頼できるクリニック選びが重要です。専門医が在籍し、豊富な経験を持つクリニックでは、患者一人ひとりに合わせた最適な治療法を提案してくれます。
口コミや評判もクリニック選びの参考になります。実際の患者の評価が高いクリニックは信頼性が高いと言えるでしょう。
また、しっかりとしたカウンセリングを行い、患者の悩みや希望を丁寧に聞き取るクリニックも信頼できます。
カウンセリングの重要性
クマ取り治療の成功には、事前のカウンセリングが欠かせません。カウンセリングでは、患者の悩みや希望を直接医師に伝えられる場であり、適切な治療法を選ぶために重要なステップです。
医師がクマの種類や原因、肌の状態を診断し、それに基づいて治療法を提案してくれるクリニックは信頼性が高いです。
また、リスクや副作用についても説明し、患者が安心して治療を選択できるようにすることが重要です。
最新治療法の情報収集
クマ取り治療の分野では、新しい治療法が続々と登場しています。最新の治療法を提供しているクリニックは、技術力が高く、患者に最適な治療を提供する姿勢が見られます。
クリニックのウェブサイトや専門医のブログをチェックすることや、医師が学会やセミナーに参加しているかどうかも、最新の知識や技術を取り入れているかを判断するポイントになります。
クマ取り治療の費用対効果
クマ取り治療を選ぶ際には、費用と効果のバランスを考えることが大切です。
治療法によって費用は異なり、持続期間や結果もさまざまです。適切な治療法を選ぶためには、費用対効果を慎重に検討する必要があります。
各治療法の平均的な費用
クマ取り治療の費用は、治療法によって異なります。ヒアルロン酸注入は3万円から10万円、レーザー治療は5万円から15万円、下眼瞼脱脂術は30万円から50万円が一般的な費用です。
脂肪注入やサーマクールも20万円から40万円程度が相場です。これらの費用はあくまで目安であり、クリニックや地域によっても差があります。
効果の持続期間と費用の関係
費用が高い治療法ほど、効果が長期間持続する傾向があります。
ヒアルロン酸注入は効果が約6ヶ月から1年と短めですが、下眼瞼脱脂術は10年以上効果が持続します。
費用と効果の持続期間を比較し、長期的に見てコストパフォーマンスの高い治療法を選ぶことが重要です。
長期的な治療計画の立て方
クマ取り治療の効果を長持ちさせるためには、計画的な治療が必要です。治療スケジュールを組み、予算を管理し、生活習慣を見直すことが大切です。
また、治療後も定期的にクリニックで経過をチェックし、必要に応じてメンテナンスを行うことで、効果を持続させることができます。
まとめ:持続的な効果を得るためのクマ取り戦略
クマ取りを行ってから何年もつかは、人によってさまざまであり一概に期間を提示できるわけではありません。ただしどのような場合でも、一度できてしまったのであれば、まずはきちんと治療して解消すること。そして解消された後、生活に気をつけてクマの原因を作らないことが大切です。
クマ取りを行ったあとの綺麗な目元は、生活によってどれだけ守られるかが決まると言っても良いでしょう。