バッカルファットを除去すると後遺症が残る?術後に起こりうる症状とは
監修医師プロフィール
アリエル美容クリニック 院長/医師
鈴木桂介
- 帝京大学医学部医学科 卒業
- 順天堂大学練馬病院
- 越谷市立病院
- 都立大塚病院
- 大手美容クリニック 川越院院長
- アリエル美容クリニック開業
「垂れ下がったたるみをどうにかしたい」「バッカルファットを除去したら、後遺症はあるの?」と気になっている方もいるでしょう。バッカルファットを除去することで小顔効果や若返り効果が期待できます。
しかし、高い効果が期待できる分、後遺症のリスクはないのかと心配になっている方も少なくありません。今回は、バッカルファット除去の後遺症についてまとめていきます。
バッカルファット除去とは
バッカルファットとは頬の内側の部分の脂肪のことです。口をすぼめたときに、歯にあたる部分の周辺の脂肪と言った方がわかりやすいかもしれません。
垂れ下がるとブルドッグ顔と言われるようにたるみの原因にもなり、一気に老けたような印象になります。バッカルファットを除去することでたるみやほうれい線、マリオットラインなどの改善効果が期待できます。
フェイスラインのもたつきをすっきりさせられるので、小顔を目指せるのです。似たような部分でジョルファットやメーラーファットと呼ばれる脂肪もありますが、バッカルファットとは別物です。
バッカルファットの除去で考えられる後遺症のリスク
バッカルファット除去ではたるみやほうれい線に対して高い効果を期待できるのですが、その分後遺症のリスクがあります。
施術前にはダウンタイムや後遺症について説明されますが、把握しておかなければ後から後悔することもあるかもしれません。納得のいく仕上がりにするためにも、どのようなリスクがあるのかを把握した上で、施術を受けるようにしましょう。
腫れ
バッカルファットを除去することで、親知らずを抜いたときのように腫れの症状が見られる可能性があります。頬が一時的に腫れるのですが、数日程度で気にならなくなることがほとんどです。
ただし、個人差があるので数日で症状が治まる方もいれば、1週間程度で収まる方もいます。どちらにせよ長引く症状ではないので、安心してください。
内出血
頬に内出血が出る可能性があります。内出血が出ても1〜2週間程度で症状がおさまっていくので、安心してください。
また、メイクでカバーできる程度なので、周りの目を気にしなくても大丈夫でしょう。痛みがある場合はできるだけ患部を触らないように気をつけてください。
頬のこけ
バッカルファットを除去することで、もともと頬がこけている人は強調される場合があります。特に未熟な医師が担当すると、除去する脂肪を適切に判断できないことがあるのです。
脂肪を除去する量を調整しなければ、頬がこけたように見えて、逆に老けたような印象になる可能性があります。もともと頬がこけている方や頬をかけさせたくないと思っている方は避けた方が良いかもしれません。
左右差が出る
バッカルファットを除去することで、左右差が出る場合があります。輪郭がすっきりしたことで、以前よりも明らかな左右差が目立つことがあるのです。
バッカルファットを除去しすぎたり、不必要な除去をしたりしたことが原因に考えられます。これはまだ経験不足な医師が担当したことで起こりうる症状だともいえます。
左右差を最小限に抑えて納得のいく仕上がりにするためには、実績と経験のある医師に担当してもらうことが大切です。
血腫
場合によっては手術中に血管を傷つけてしまい、血腫が溜まることがあるのです。血腫ができた場合は、頬から側頭部にかけて腫れてしまうかもしれません。
人によっては強く腫れの症状が出る場合があります。血腫のせいで強い腫れが起きても、2週間程度で吸収されてなくなるので安心してください。
ただし、2週間程度はメイクではカバーしづらい腫れが出る場合もあるので、仕事が休めない方にとってはネックな問題かもしれません。
感染症
施術する際に菌が付着したことが原因で、人によっては感染症を引き起こす場合があります。感染症は通常の施術ではめったに起きるものではありません。
しかし、血腫ができた際に感染のリスクがあるのです。血腫が発生した場合はより患部がデリケートな状態になっているので、十分な注意を払わなければいけません。
耳下腺管損傷
非常に稀なケースではありますが、耳下腺管損傷のリスクがあります。通常の施術ではほとんど起きることはありません。しかし、いろいろな状況が重なることで起きる場合があるのです。
万が一耳下腺管損傷が起きた場合は、唾液が溜まる症状が出ます。基本的には数ヶ月で症状が改善されることがほとんどですが、しばらく不便な状態が続くかもしれません。
顔面神経損傷
こちらも非常に稀なケースではありますが、顔面神経損傷を引き起こす可能性があります。顔面神経損傷と聞くと不安が倍増してしまうかもしれませんが、めったに起こらないので安心してください。
いろいろな状況が合併してしまったことが原因で起こりうる可能性がある病気です。万が一、顔面神経損傷が起きても耳下腺管損傷と同様に数ヶ月程度で症状が治まることがほとんどです。
ただし、しばらくは表情が作りにくかったり、笑いにくかったりするかもしれません。
バッカルファットで後遺症が現れた際の対処法
バッカルファットで後遺症が現れた際の対処法としては、脂肪吸引が考えられます。
脂肪注入
バッカルファットを除去した後に頬のこけが気になったり、仕上がりに納得がいかなかったりした場合は、脂肪を注入することで対処できる場合があります。
しかし、注入する脂肪の量にも十分に注意しなければいけません。脂肪を注入しすぎると以前よりも丸顔になる可能性がありますし、量が少なすぎると効果が出ない場合もあります。
後遺症のリスクを最小限に少なくするためにも、実績と知識のある医師に依頼するようにしましょう。
バッカルファット除去で後遺症を残さないためにはクリニック選びが重要
バッカルファット除去で後遺症を残さないためには、クリニック選びが重要なポイントです。未熟な医師が担当すると仕上がりに納得できなかったり、効果を感じられなかったりする可能性があります。
バッカルファット除去も繊細な技術が必要です。技術や知識が低いと後遺症のリスクも高まってしまうでしょう。
公式サイトでこれまでの実績を調べたり、口コミなどを参考にしたりして、信頼できるクリニックを選びましょう。また、ネットサイトの口コミは偏見もあるので、あくまでも参考程度にすることがポイントです。